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「戦場のメリークリスマスを弾いてみたいけれど、難易度はどれくらい?」
「戦場のメリークリスマスを弾けるようになりたいけれど、どんなところに注意して練習すればいい?」
という疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、戦場のメリークリスマスを弾けるようになりたい人に向けて戦場のメリークリスマスの難易度や練習のコツなどを詳しく解説します。
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この記事の目次
戦場のメリークリスマスの演奏動画(演奏者:坂本龍一)
『戦場のメリークリスマス』は大島渚監督の同タイトルの映画の主題歌です。
坂本龍一さんが中学時代に夢中になったという、作曲家ドビュッシーの音楽にも通じるところがあり、輪郭のない曖昧な音楽にすることで、情景が目に浮かぶような曲調になっています。
戦場のメリークリスマスの難易度
4度の和音で平行移動するような動きや曲の中盤以降登場する両手にスタッカートがついている部分を考えると、中級くらいでしょうか。
耳馴染みのある曲でしょうし、リズムも難しいところはありません。
テーマのメロディーが何度も繰り返し出てくるので、初めてピアノを弾く方でもチャレンジできる曲だと思います。
冒頭部分をガタガタしないように静かに弾く、だんだん盛り上がるような世界観を表現する、洗練された和音の響き。このようなことに注意して仕上げていくと、初心者より1歩先の演奏ができることと思います。
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戦場のメリークリスマスの弾き方のポイント
冒頭、見慣れない8分の12拍子ですが、1小節の中に8分音符が12個入ると考えるよりも、この部分は3連符が4つ入るイメージを持ちましょう。
テンポ記号は70になっていますが、坂本龍一さんが晩年、体調が悪い中、撮影された演奏では、さらにゆっくりの60に近いテンポになっており、世界観を深めているようにも思います。
三連符の1つ目の音が少しだけ前に聞こえてくるように音を出し、三連符の残りの2つの音は小さく背景のように収めます。しんしんと降る雪を表現しているシーンでしょうか、静かで綺麗なイントロ部分になります。

17小節目からは、拍子もテンポも変わり、この曲のテーマ部分が始まります。
坂本龍一さんご本人が解説している動画の中で、17小節目の左手の1番低い音にミ♭が入っている方が自然だけれども、あえて抜いている、とおっしゃっています。これには、輪郭をぼんやりさせて、曖昧な音楽を表現する意図があり、影響を大きく受けたドビュッシーの技法を使っています。
ドビュッシーは、この曖昧な表現で、音楽からまるで情景が見えるかのような世界観を作り出した作曲家です。このことから考えて、17小節目から31小節目の弾き方は、右手の1番高い音であるメロディーを1番意識して出し、次に左手の1番低い音が全体を包むような大きさになるように注意します。
残りの間にある音は、添えるくらいの気持ちで弾くと、バランスの取れた和声を表現できると思います。左手の音使いは、西洋的なもので、右手の流れはアジア的なものを表しており、西洋と東洋の融合がこのテーマ部分の特徴になります。

32小節目からは、また新しい部分ですが、ここでもドビュッシーらしい曖昧にする技法が使われています。
それは、34小節目、36小節目、38小節、40小節目に見られますが、それぞれの小節の1つ目の音は、タイになっており、1拍目を弾かないことで、輪郭をぼんやりとさせています。あまり拍にとらわれず、流れるように自然な感じで弾けるように練習しましょう。

41小節目からは、またテーマ部分ですが、はじめの方とは違い、徐々に低い音を使っています。ここまで流れるような左手の伴奏だったのが、49小節目からは、4分音符で刻むようになり、次のシーンへの準備になります。

そしていよいよ57小節目からの激しい部分の幕開けです。
強弱記号、フォルテピアノがついています。「さあはじまるよ」といったように1拍目はスッとフォルテで入り、1拍目の裏拍からすぐに弱くするイメージが良いでしょう。
また、この1拍目の音は、57小節目からの始まりの音でありながら、これまでの流れの終わりの音でもあります。そのことを感じながら1拍目を弾き、静かにスタッカートを刻み始めるといいと思います。
そして、坂本龍一さんは、それぞれの小節の1拍目にアクセントをつけて弾いています。これから何かが始まるような、ゾクゾクする雰囲気をかもし出して、どんどん盛り上げていきたい箇所です。
この部分はペダルを踏まずにスタッカートを表現しますが、アクセントがついている箇所は、ペダルを踏んで、その音を強調すると良いでしょう。

65小節目からは、左手は激しく8分音符で刻んだまま、右手は再びテーマ部分のメロディーになります。綺麗なメロディーの流れを意識して、ここではペダルを踏み、左手がうるさくならないように注意します。
ここでの和声の作り方も、17小節目からと同じように、右手の1番高い音を意識して聞こえるようにし、次に左手のベース音、そして、その響きの中に他の内声の音を収めます。
73小節目のフォルテに向けて、72小節目の後半でしっかりとクレッシェンドしましょう。高い音で1番大きい音を出すのは大変ですが、力まずに、スコーンと抜けるような音を表現できるといいですね。そして、85小節目のもうひと踏ん張りといいますか、この曲のクライマックスを迎えるような気持ちで最後のテーマ部分を表現しましょう。

89小節目からは、トレモロをふんだんに使って、この曲のフィナーレとなります。
95小節目は、最大の見せ場ではないでしょうか。遠くからやってくるかのような、極々小さな音から、地響きのようなフォルテへ。この1曲通しての流れが、まるで走馬灯のようにこの95小節目の中に凝縮されているように感じます。
最後の音は、フェルマーターで伸ばしたら、潔く手を離し、ペダルも上げ、余韻だけ残すような終わり方がいいように思います。フェルマーターでたっぷり伸ばして、静かに手を離し、そっとペダルを上げる方法もあると思いますが、私は潔く離し、洗練された雰囲気を表現した方がいいと思います。
戦場のメリークリスマスの練習のポイント
冒頭の右手3連符の練習
ガタガタになりやすいところなので、スタッカートや付点を使ったリズムでの練習をたくさん取り入れて、なめらかに弾けるようにしていきましょう。
それぞれの三連符の頭に少しだけアクセントをつけて弾けるようになるまで練習しましょう。
4度の和音の練習
4度の和音の平行移動がたくさん登場しますね。慣れないと指がつりそうになるかもしれません。指番号を大事にして、繰り返し練習しましょう。
机の上で、1と3の指で弾いている真似、次に2と4、そして3と5。そこまで行ったら2と4、そして1と3と逆に戻る、というような動きを取り入れます。
だんだん早くしても指がもつれないでできるように、隙間時間を利用して日々指の訓練をしましょう。この時、注意したいのは、いつも高音の方を強めに弾くことです。和音は、高音を1番響かせて弾かなければなりません。
57小節目からの練習
まずゆっくり弾きながら、ひとつひとつの音の大きさのバランスを考えましょう。
繰り返しになりますが、和声のバランスは、1番高い音が1番大きく、次にベース音、そして、間にある音をそっと添えます。そのバランスをキープしつつ、全ての音にスタッカートをつけて練習をします。
1拍目にはアクセントをつけて、残りの音はガタガタにならないようにコントロールしましょう。同じ小節を繰り返し練習して、納得の音を出せるようになってから、先に進みましょう。自分の演奏を録音して聞いてみるのも、上達への近道です。
終わりに
今回、この記事を書くにあたって、坂本龍一さんの人生を振り返った個人史、『音楽は自由にする』を読みました。小学生時代のピアノの先生からバッハやベートーヴェンの聴き方の指導を受けていたこと、中学生時代には、そのベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番やドビュッシーの弦楽四重奏曲に夢中になったことが書かれています。
特にドビュッシーに関しては、「自分はドビュッシーの生まれ変わりなのではないか」と思っていたということが繰り返し書かれており、『とりつかれてしまった』という表現もしています。
既にYMOや『戦場のメリークリスマス』で有名になってから、ずっと後のこと。ポップな曲を作ったつもりが、世間に全然うけなかった、と匙を投げた経験があるそうです。
そこで、開き直るようにクラシックを作るようになり、その後売れたのが、『エナジーフロー』です。このことを、「何も考えないで作ったもの」と言っています。
戦場のメリークリスマスも同じ感じだったようで、ほとんど、気がついたら目の前にあるという感じだったそうです。
あらゆるジャンルを勉強してきた坂本龍一さんですが、幼少期のクラシックの経験が根底にあり、着実にといいますか、自然な流れでといいますか、音楽家としての活躍につながったと思います。
皆さんも、戦場のメリークリスマスを弾くにあたって、バッハやベートーヴェン、ドビュッシーの音楽に触れてみませんか?聴いていると、きっと、「あ、あの部分に似ている!」なんていう発見があるかもしれません。
その経験は、ピアノの音の響きを作る時に、役立つことと思います。さあ、ここから音楽の扉を開けて、豊かな時の流れを過ごしましょう。
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