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「ドビュッシーのアラベスク第1番をピアノで弾いてみたいけれど、難易度はどれくらい?」
「ドビュッシーのアラベスク第1番を弾けるようになりたいけれど、どんなところに注意して練習すればいい?」
などという疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、ドビュッシーのアラベスク第1番をピアノで弾けるようになりたい人に向けてドビュッシーのアラベスク第1番の難易度や練習のコツなどを詳しく解説します。
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この記事の目次
ドビュッシーのアラベスクの演奏動画(演奏者:清塚信也)
アラベスク第1番の難易度は?
ドビュッシーのアラベスク第1番は、1888年ごろに作曲され、1891年に出版された『2つのアラベスク』の第1番の曲です。
ドビュッシーのアラベスク第1番の難易度は、全音ピアノピースではCの判定になっています。
イントロが終わり曲中に入ると、左手が8分音符、右手は3連符という、両手がバラバラの動きをする箇所が出てきます。これと同じ動きが使われているショパンの幻想即興曲では、E判定になっている程で、この動き自体は大変難しいものです。
しかし、アラベスク第1番においては、比較的ゆったりとした雰囲気なので、身体に覚えこませて、自然と弾けるように、繰り返し練習していきましょう。
また、ドビュッシーの曲は、まるで情景が見えるかのような音楽になっていることが特徴です。ただ、譜面通りに音符を弾くのではなく、左手と右手のバランスや指1本1本で出す音の強さの違い、ペダルによる雰囲気の出し方等をひとつひとつ丁寧に取り入れて、曲を仕上げていかなければなりません。
ドビュッシーは、本人が弾いている演奏が残っていて、聴くことができます。ポロンポロンとハープのような音が心地よく続いたかと思うと、risoluto(決然と)の部分では、かなり大胆な弾き方に驚くほどです。
YOUTUBEでも簡単に聞けるので、ぜひ聞いてみて下さい!
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特に難しい部分
弾き方が難しい部分

6小節目から出てくる、左手は8分音符、右手は3連符という、両手がバラバラの動きをする部分です。左手の2つの音に対して、右手は3つの音を入れなければなりません。左手の1つ目の音は、右手も一緒ですが、左手の2つ目の音は、右手の2つ目と3つ目の音の間に入ります。
流れのあるアルペジオでは、指使いが大事になってきます。バタバタせず、粒がそろうような指番号を自分で考えて、選んで弾くと良いでしょう。
左手は、鍵盤を全部押さないような弾き方で、雲の上をフワフワと歩いているような雰囲気を出します。はっきりとした音を出し過ぎてしまうと、輪郭のないモヤモヤとした世界観が表現できなくなってしまいます。

19小節目からの左手は、様々な形の3連符がいっぺんに出てきます。その音を捉えていくのは大変な作業になりますが、和音として捉えて繰り返し練習することで、体に覚えこませていきましょう。
この時、手首や肘までを自由に使って、なめらかに弾けることがポイントになってきます。この部分の右手は、少しずつメロディーの色合いが変化していく部分です。その変化を味わいながら表現していきましょう。

右手の動きが忙しく難しい箇所ですが、3連符の初めの音についている4分音符を追いかけていくと、ラシドレミファ・・・と音階になっているので、そのことを理解して弾くと進めやすいかもしれません。
この上の線を押さえながらも、親指と人差し指では、内声のモワモワとした雰囲気を出していく、という役割があります。
また、この部分のクレッシェンドの頂点は、一見、37小節目の頭に持っていきたくなるのですが、そうではなく36小節目の頭にあることがポイントになってきます。
両方弾き比べてみると、その雰囲気の違いがわかると思いますが、何か景色を遠くから見ているような、もしくは、そっと思い出をしまい込んだような落ち着き方で着地しています。左手では、スラーを感じて、流れのある雰囲気を出していくと良いでしょう。
表現が難しい部分
10小節目から16小節目は、少し盛り上がる部分です。メロディーもそうですが、13小節目からは左手も少しずつ上がっていきます。15小節目は、メロディーのソの中にファを収めるような感じで弾くと良いでしょう。

17,18小節目は、冒頭と同じですが、冒頭にはなかったラ~ソ~ファ~ミ~の音が入ってきます。この音を響かせて、光が差しているような雰囲気を出したい部分です。
ritで大切なのは、左手のスピードをコントロールしてやることです。そうすることで、右手は自然と合わせて雰囲気を作りやすくなります。そして、ここでは、特に左手の音に表情をつけるようにします。

26小節目からは、新しい物語がはじまるような、今までと少し違った風景を表現します。今まで広がっていた雲が少し晴れたようなイメージでしょうか。
右手の3連符は、水しぶきを表しているのか、それとも水面がキラキラ光っているのか、そのような情景を想像して、音で表現していきましょう。右手の小指で押さえたままになる全音符は、軽く押さえることで、他の指が自由に動けるようにしましょう。

39小節目では、はじめの流動的な雰囲気から、1歩1歩の動きに変わります。
40小節目の1拍目の響きの中に、2拍目の音を収めるようなイメージで弾きましょう。41小節目の1拍目の中にも、同様に2拍目を収めて、42小節目も同じになります。また、この42小節目にあるテヌートは、Tempo rubato(テンポをゆらして)を存分に味わって、たっぷりと表現しましょう。
47小節目のmossoのところからは、右手には、アラベスクのいろいろな形の波がいくつも重なります。その波が単調なものになるのではなく、様々な表情をつけるように心がけましょう。

63小節目のrisoluto(決然と)はハッキリと弾くイメージです。印象派の雰囲気とは少し違う雰囲気の和音になっている箇所です。66小節目のdim moltoは、入りはフォルテで、だんだん弱くていくと良いでしょう。

71小節目からは、また冒頭と同じになるわけですが、よくよく見ると、75小節目の1拍目の右手は休符になっています。冒頭との違いを弾き比べて、どう変わるかを感じましょう。休符があることで、次のラの音を、より大事に弾くようなイメージかと思います。

89小節目から2小節ずつ、3回似たようなフレーズが繰り返されます。1回目は明るいイメージ。2回目は少し暗くなり、3回目はさらに暗い音を使っています。この違いを感じて、しっかり表現していきましょう。

95小節目は、1番キラキラさせたい部分。右手の全音符、95小節目のラ~、97小節目からのソ~ファ~ミ~の移り変わりが聞こえるように弾きましょう。
終わりの部分である104小節目にはクレッシェンド、105小節目にはデクレッシェンドが書いてあります。それをしっかり味わって、最後はさっさりと、あまり深くなり過ぎずに終わるのが良いでしょう。
ペダルの踏み方が難しい部分
ドビュッシーの世界観である、輪郭のないモワモワした感じを出すために、全体的に、ペダル使いは大切になってきます。
15小節目16小節目のような、踏みかえるのか、踏みかえないのか、人によって違うような箇所が、たくさん出てくると思います。個人的には、踏みかえているけれども、そう聞こえないような踏み方が理想に思いますが、いろいろ自分で試して、よく聞き比べて仕上げていってほしいと思います。

25小節目のペダルは踏みっぱなしにするために、左手は静かな音にコントロールしなければなりません。それもまた、印象派の音楽に近づけるためのポイントです。
26小節目は左手の1つ目の低い音ではなく、2つ目の音でペダルを踏んで、右手の3連符につながるように練習しましょう。
63小節目は、印象派の音楽とは少し違うイメージだということは、表現が難しい部分で述べましたが、そのため、ペダルの踏み方も変わります。和音が変わる度に、踏みかえていくようにすると良いでしょう。
アラベスクの練習方法
指1本1本を確実に押さえるために、普段から、指の練習エクササイズを取り入れると良いでしょう。
腕の勢いだけでなく、指をしっかり独立させて弾けるようにしていくことが大切です。
メトロノームを使い、しっかり和音で捉える練習をしてから、アルペジオで弾けるようにしていきましょう。
特に、右手と左手でリズムがバラバラの部分は、例えば、右は3連符でドレミ、左は8分音符でドド、というような練習を繰り返し行い、自然とできるようになるまで体に覚えこませます。
なめらかに弾く練習→タッカのリズムで弾いたり、スタッカートで練習したり等を取り入れると、ガタガタに弾いてしまっていた部分がなめらかになってくると思いますよ。
終わりに
ドビュッシーは、当初は演奏家としてパリのコンクールを何度も受けていたそうです。
しかし、なかなか優勝することができず、ついには諦めてしまいました。そして、次第に、作曲家として活動することになると、それが花開いたそうです。それも、すぐにではなかったのだとか・・。
現代でも様々な人に影響をあたえるような作曲家が、そのような経験をしているとは、少なからず今、音楽に携わっている自分の身においても、考えさせられるものがあります。
皆さんも、ご自身にどんな可能性があるかなんて、まだまだわかりませんから、まずは、興味を持った音楽をやってみませんか。
ドビュッシー本人が弾いているピアノを聴いてみると、きっと長い年月を隔てた思いが溢れてくることと思います。
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