「大人から楽器を始めてもなかなか上達しないって聞いたけど本当?」
「楽器は子供の頃から習っていた方が有利と言われる理由は?」
「大人が楽器をマスターするためにはどれくらい練習が必要なの?」
今回はそんな疑問をお持ちの方に向けて、大人から楽器を始めても上達しないと言われる理由、子供から始める場合との違い、大人が楽器をマスターするために必要な練習時間や環境などをご紹介します。
この記事の目次
大人から楽器を始めても上達しないと言われる理由
大人から楽器を始めても上達しないと言われるのはなぜなのでしょうか?
まずはその理由について説明します。
『耳の黄金期』は6歳まで
人間の聴覚は6歳くらいまで発達し、それ以降は不要な音の情報を処理する脳の回路が閉じられると言われています。
そのため、0歳から6歳までは『耳の黄金期』と呼ばれていて、その間に音楽教育を受けることで絶対音感が身につくと考えられています。
7歳を超えてから絶対音感のトレーニングを行ったとしても、幼少期から始めた子のように絶対音感をすんなりと身につけることは難しいです。
子供の方が飲み込みが早い
楽器演奏は音感が良いことに加えて、演奏テクニックも必要となります。
幼少期から適切な音楽教育を受けて、反復練習を繰り返すことで、自然と演奏テクニックが身についていきます。
演奏テクニックはスポーツと同じ身体的なスキルで、大人よりも子供の方が飲み込みが早いと言われています。
子供から始める場合との違い
大人から楽器を始めるのと子供から始めるのとではどのような違いがあるのか知りたいという方もいらっしゃると思いますので、違いについて簡単に説明します。
プロレベルを目指すのは極めて難しい
大人から楽器を始めた場合、プロの演奏家になるのは至難の業かと思います。
管楽器は中学生・高校生から始めてもプロになる方はたくさんいらっしゃいますが、ピアノはヴァイオリンの場合は10歳から始めてプロになったという方もかなり希少な存在です。
それは、卓球やテニスなどのスポーツや将棋など、他の世界でも言えることかもしれません。
ヴァイオリンなどの難易度が高い楽器の場合は、アマオケ(アマチュアオーケストラ)に入れるレベルに到達するのさえも、大人からではかなり厳しいと言われています。
(*ただし、中には弦楽器が不足していて初心者も大歓迎というアマオケもあります。)
大人の方が自分の希望や意志が明確
プロレベルになるのが無理だからといって、好きな楽器を諦める必要はありません。
子供の場合は、親が憧れていたという理由で無理やりレッスンに通わされるケースも多いのですが、本人は毎日怒られながら練習を強要されて、楽器自体が嫌いになってしまうことも珍しくはありません。
しかし、大人から「楽器を始めたい」と思う場合は、自分が好きな音楽が弾きたい曲が明確になっている場合が多いかと思います。
それはモチベーションに大きく影響するため、親から強要されている子供よりも高い志しで練習を続けられるという大きなアドバンテージにつながるのです。
大人が楽器をマスターするために必要な練習時間や環境
上達のカギは目標とモチベーション
先程、モチベーションの話をしましたが、楽器に限らず、どんなことでも上達の秘訣はモチベーションです。
モチベーションだけではなく、具体的な目標設定も重要な要素になります。
目標は長期的な目標と短期的な目標の2種類を具体的に設定することが大切です。
日々の練習は、短期的な目標に向かって定期的に行いましょう。
できれば、毎日2時間程度の練習をすることが理想的です。
ただし、忙しくて時間がとれない場合や自宅に練習できる環境がない場合は2~3日に1回1時間程度でもかまいません。
自宅で練習できない場合は、音楽教室の防音室を借りたり、カラオケルームなどで練習したりする方法があります。
練習時間が短い場合は、短時間で効率よく練習ができるよう、短期的な目標に向かって集中して練習することを心がけましょう。
継続は力なり!量質転換の法則とは
コツコツ努力を続けているとき、誰しもが苦しめられるのが
「頑張っているのに全然上達しない・・・自分がやっていることは無駄なのでは???」
「やっぱり大人から楽器ができるようになるなんて無謀だったのでは」
という否定的な感情です。
そこで諦めて辞めてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、それはものすごくもったいないことです。
『量質転換の法則』という言葉をご存知でしょうか?
有名な社会学者、カール・マルクスが発見した理論で、「量の変化がいつの間にか、質を変化させる」という理論で、毎日コツコツ努力を積み重ねていると、ある日突然それが目に見える結果になるという意味です。
地道な努力を積み重ねることによって、ある時突然コツが掴めたり、ハッと気づいたりすることがあり、客観的に見るとびっくりするほどの大きな成果につながることもあるのです。
良質な音楽に触れることも大切
『量質転換の法則』はスポーツや勉強にも当てはまることですが、楽器演奏がスポーツや勉強と大きく違う点が一つあります。
それは、楽器演奏=音楽=芸術という点です。
楽器演奏はたしかに高度な技術を要求される部分もありますが、それ以上に感性(音楽性:表現力)が要求されます。
感性は数値などで測ることはできませんが、その人が内に秘めた思い、人生経験などが自然に表れるので、人は心を打たれるのです。
しかし、内に秘めた思いや人生経験だけでは不十分です。
それを表現するための表現力も必要となるのです。
表現力を養うためには、やはり自分が心を打たれるプロの演奏家を探して、その人の演奏を何度も聴くことも大切ではないでしょうか。
言葉では表現できない心を動かされる感動を味わってこそ、自分の表現力も磨かれるのです。
まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事では、大人から楽器を始めても上達しないと言われる理由、子供から始める場合との違い、大人が楽器をマスターするために必要な練習時間や環境などをご紹介しました。
大人から楽器を始めてプロの演奏家を目指すのは至難の業ですが、自分の好きな曲を弾けるようになったり、仲間とアンサンブルを楽しんだりするレベルに到達することは十分可能です。
楽器を始めてみたいと思ったなら、そのときが始めどきです。
「今さら遅いのでは・・」などとあきらめずに、ぜひチャレンジしてみてください。